1、コロナ禍でのご契約
C君が通う中学校と塾は、コロナによる緊急事態宣言により、対面授業が休止となっていました。中学校からはメールで課題が送られてくるだけ、塾のオンライン授業はいまひとつ、さらに、コロナ罹患の恐怖と外出自粛のストレスから、C君は学習意欲がガタ落ちでした。
こうした状況に危機感をもったお母様からご連絡を頂きました。
C君はお父様の経営する会社の後を継ぐべく、志望は経済学部か商学部で、小学校の時から地元の卓球クラブに所属していたことから、高校では、卓球部で青春を謳歌させてあげたいというご両親の意向により、大学付属高への進学がご希望でした。
〇APIXに通塾中で、中学校の成績は上位でしたが、塾の成績は中の中くらいでした。
大学付属高を志望し、家庭教師を依頼されるご家庭によくあるように、できれば早慶属高、明大明治・立教新座にはどうしても、とのご依頼でした。
通知表や模試の結果を拝見すると、現状では早慶付属高は微妙ですが、入試日程が早い立教新座に合格できれば、上手くいくかもしれません。ただ、こういうご時世ですので、わたくしが罹患した場合の保険として、秋口まで塾も継続してください」と申し上げました。
2、中3夏休みまで
C君は英数について既に中3レベルの学力があったので、標準的な高校入試問題集を一周しました。
塾で上位になれなかったのは、問題の読み間違えや勘違い、並びに、ケアレスミスが多いことが原因と思われたので、時折テスト演習を組み込みました。
3、夏休み
夏休み期間中は、Gマーチレベルの過去問と英数国の難問問題集を解答しました。
明大明治・立教新座の過去問に最初は手こずっていましたが、その他の高校については合格点をとれました。
難問問題集は、2回回しました。
なお、コロナにより模試の会場受験ができなかったため、わたくしの目の前で解答してもらうようにしました。
4、試験まで
オープンキャンパス、並びに、駿台・サピックス・V・W・早慶冠模試等も原則オンライン、という過酷な状況であったため、入試の雰囲気を出すために様々な努力をしました。
また、早慶付属高対策として、英数については、過去問を参照しながら、高校1~2年の先取り学習を実施しました。
5、1月入試
オープンキャンパスや会場模試がほとんどなかったため、本番の雰囲気を味わっていただくため2校受験し、2校とも合格を頂きました。
6、2月入試
早慶付属高校2校、Gマーチ付属高校1校(内、1校受験せず)合格を頂きました。
総括:コロナ禍のため、中学校での授業時間を当方との学習に充てることができたのが、かえっていい結果を生んだように思います。
さらに、学校や塾の友達とのコミュニケーション不足を当方がフォローできたのでは、と自負しています。
1、神経質で、体調不良の日が多いO君
O君は都内屈指の有名私立高校に、小学校受験で在籍していました。
元々神経質な性格で、高校1年生の時から体調不良に悩まされ、高校は休みがちになり、成績も赤点・追試が常でした。
成績不良のため付属大学の推薦が受けられなかったこと、並びに、元々付属大学には希望学部もなかったことから、他大学を志望していました。
高1の時から、帰宅前にKでビデオ講座を受講し、帰宅するのは毎日9時頃でしたが、いっこうに成績は上がらなかったため、入試まで1年を切った4月にお母様からご連絡を頂きました。
2、夏休みまで
直近の模試の結果によると、志望大学MはD判定でした。
そのため、入試科目につき基礎から始めることになりました。
ただ、O君の体調も考慮し、平日は3時間、土日祝祭日も4時間程度にとどめました。
3、夏休み~年末
わたくしの講義に慣れてきた夏休み頃から、質量ともに勉強を増やしていきました。
課題の量に最初は弱音を吐いていましたが、年末くらいになると、やる気を見せ、予想をはるかに超えた課題正答率を得られました。
その結果、模試での合格可能性は最高でB判定まで上昇しました。
4、入試まで
O君の成績不良は体調の不安定さにも起因することから、通院と薬の服用、並びに、早寝早起きと週1回のテニス、を励行していただきました。
精神面では、わたくしの体験談や他の生徒さんの例等もお話しし、自信が持てるようにしました、
5、結果
実力に見合ったC大学が不合格だったので、気を落としていたO君でしたが、第一志望のM大学には見事合格することができました。
やはり、M大学の過去問に沿った対策が功を奏したのだと思います。
コロナ禍のため、ほとんど自宅に閉じこもった状態で、志望大学の栄冠を勝ち取ったO君に敬意を表します。
中2の3月、お母様から当HPを通じてご連絡頂きました。
当時A君は〇アカに通塾中で、クラス分けテストで基準点に達しなかったため、
早慶Gマーチ付属高校に多数合格者をだしているTクラス
(最上位クラス ⇒ 当クラスでも早慶付属高全落ちは普通)に上がれない状況でした。
学校の成績も中の上でした。
A君は素直な性格で、宿題や課題は言われたとおりにやるものの、疑問点を調べたり
質問したりすることが苦手なところがありました。
また、お母様のお話によると、英語と数学が苦手ということでした。
ご両親とも早稲田大学のご出身であることから、可能であれば早稲田付属高校、
もしくは、(大学入試を避けたいので)大学付属高校をご希望でした。
初回面談では、「現状では早慶Gマーチ付属高校はかなり難しいので、入試日程がかぶらない早稲田本庄高校と立教新座をひとまず目標にして、秋以降の成績をみましょう」と申し上げました。
「お試し講義」でA君の部屋は拝見していたので、本契約後に部屋のレイアウト等の変更をお願いしました。
また、講義に必要な備品を揃えて頂きました。
(詳細については、企業秘密のため、講義時にお知らせいたします)
夏休みまでに中3の履修範囲、特に数学の履修範囲を終わらせることを目標にしました。
お母様のお話の通り、(一応中学受験のため、〇能研に4年から通塾されていたとのこと)
A君は基礎レベルで知識の欠落が多数見られました。
国語の語彙、数学の割合、英語の構文等は基礎レベル(小学生レベルも)まで遡りました。
なお、この時期は〇アカにも週2で通塾し、かつ、部活もあったので、A君にとってはハードスケジュール
でした。
夏休み期間中は、緊急度から、英数を集中的に講義しました。
英語は志望校の過去問を解き始め、知識が足りない箇所は他の参考書や問題集で補いました。
数学はA君の理解進度に合わせた結果、中学履修範囲を終えるのに8月中旬位までかかってしまいました。
国語については長文読解については塾に任せ、漢字・語彙などの小テストを実施しました。
なお、V模擬で志望校の合格可能性が50%を超えたことから、駿台やサピックス模試も受けましたが、
低空飛行でした。
秋までに、オープンキャンパスでの雰囲気等も勘案した結果、6校出願することになりました。
ただ、駿台やサピックス模試の成績を見ると、Gマーチ付属高校は難しい状況には変わりありませんでした。
この時期には、通塾も取りやめ、志望校の過去問と早慶レベルの問題集を解答解説しました。
毎回与える宿題の量も膨大になり、早朝と学校に持参してわたくしの宿題を解答していました。
平日と週末の講義、大量の宿題、模擬試験、等々でA君に疲れが見え始めました。
ご家庭に志望校につき最終確認したところ、志望は変えないとの返事を頂戴しましたので、
心を鬼にしてハードな講義を続けました。
この時期、他の受講生様との調整がつく限り、A君と過ごしていたと思います。
1月中のお試し受験高校にも無事合格し、遂に2月の試験に突入です。
実際の試験時間に合わせたシュミレーションを行いました。
また、精神面で未熟な中学生ですので、メンタル面での心がけについてお話しました。
立教新座から合格を頂いた後も、正直な話、早稲田本庄高校合格は難しく思いました。
早稲田本庄高校に合格できたのは、過去問の反復演習と徹底的な問題分析・弱点補強の結果と思います。
もちろん、体調不良のために講義キャンセルが1回あっただけで、わたくしを信頼し、中2の3月からハードな受験勉強に耐えてくれたA君の努力とご家庭のご尽力の賜物であることは言うまでもありません。
浪人が決まった3月、以前受講されたご家庭の紹介で、お父様からご連絡がありました。
B君は名前を聞けば誰でも知っている進学校出身ですが、中学でバスケットボール部に所属すると、
一切勉強しなくなり、高校では常に赤点・追試で、やっと卒業したという有様でした。
現役時は、私立の偏差値の高い大学を8校受験しましたが「全落ち」で、高校の知り合いが
たくさんいる大手予備校に行くのはイヤなので、宅浪を決めていました。
そこで、家でB君が勉強するのを見たことのないお父様が見かねて、面談を希望されました。
お父様は公認会計士事務所を経営し、できれば、B君かB君の弟さんに後を継いでもらいたいということでした。
面談では、センター試験最終年ということもあり私大入試は難関であること、合格にはプライドを捨てることが必要であるとお話しました。
また、おそらく予備校に入学しても勉強についていけないであろうから宅浪自体には賛成だが、わたくしの指定する講座受講と模擬試験受験をお願いしました。
B君曰く、「全落ちで中高と勉強しなかったことを反省している。ひとりでは勉強できないことはわかっているので、助けてほしい」ということでした。
わたくしは、「わかった。初めは比較的簡単に思える課題を与えるが、段々と負荷をかける。初めサボると、段々と負荷についていけなくなるので、最初から全力でやること」とお話しました。
まず始めたのは、高校受験の単語帳の暗記方法伝授と、数Ⅰの問題集を一緒に解答することでした。
大学入試レベルからすると、気の遠くなるようなスタートでしたが、それでもB君は相当手こずっていました。
家に閉じこもってばかりでは、他の受験生が頑張る姿が見えず、精神衛生上もよくないので、
予備校で現代文と古文の講義を単科受講してもらいました。
英語は中学レベルの英熟語と英文法を、数学は数Ⅱに取り掛かりました。
模擬試験の結果は惨憺たるものでしたが、復習を一緒に行いました。
英語はやっと高校初級レベルの単語・熟語・文法となりました。数学はAB及びⅠⅡの復習を行いました。
数学は解ける問題がチラホラと出てきたことから、面白くなってきたような兆候が見られました。
意外だったのが英語で、基礎的な知識を付けた時点で、英文解釈や長文読解ができるようになりました。
大学受験で配点の大きい英語で得点できることは大きなアドバンテージとなります。
大学で会計を学ぶため、志望学部は経済学部と商学部にしました。
早慶の経済学部は無理そうなので、早慶の商学部を第一志望、日東駒専の商学部をすべり止めにし、
現役時同様8校の受験スケジュールをたてました。
傾向が違うので、センター試験は見送りました。
志望上位4校の過去問を徹底的に分析し、出題頻度が高い分野を徹底的に復習しました。
模試の成績が比較的良かった数学で受験できる学部は数学で受験することに決めました。
数学受験が慶応商学部の勝因と思われます。
この時期、正月返上で遅くまで講義しました。
B君は試験に強いタイプなので、入試直前期も普段と同じペースで淡々と勉強してくれていました。
志望下位4校の過去問も2年程度は解きましたが、あくまでも傾向を知る程度で留め、
志望上位4校の対策に沿った問題集や基礎知識の総復習を行いました。
慶応商学部の合格の際、お父様に泣きながら握手を求められた瞬間が今でも思い出されます。
家庭教師冥利に尽きる瞬間です。
B君合格の理由は、
1、私立文系数学を得意科目とすることができたこと
2、読書好きで、ある程度の読解力があったことが英語や現代文に役立ったこと
3、現役時の敗因を自分なりに分析し、他人の意見に素直に耳を傾けたこと
にあると思います。